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2026 / 03 / 17  15:00

方丈社『みどりのくすり箱がひらくケアのかたち』新刊記念 新潟イベントルポ

2026年3月8日(日)、植物療法士・森田敦子さんの新刊『みどりのくすり箱がひらくケアのかたち』の発売を記念したイベントが、新潟伊勢丹で開催されました。
森田さんがキュレーションしたフェムケアのPOP UP STOREとあわせて、大盛況となったイベントの模様を報告します。

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文・鈴木靖子
撮影・落合星文


森田敦子さんは、日本における植物療法(フィトテラピー)の第一人者であり、フェムケアの重要性を10年以上前から訴えてこられた方です。

ハーブやエッセンシャルオイルなどの“自然ぐすり”を備えた「みどりのくすり箱」を手にすることで、日々の小さな不調を整えることができる。フェムケアによってデリケートゾーンのうるおいが保たれれば、女性特有のからだの悩みが改善され、いくつになっても健やかに過ごすことができる——。

森田さんの活動の根底にあるのは、「元気で、すこやかに人生を存分に楽しむ女性を増やしたい」という思いです。

その集大成ともいえるのが、「心地よく生きる」をビジョンに掲げる「訪問看護ステーション ブランマグノリア」です。愛知県豊橋市で2024年12月に開所し、長野県大町、東京都でもまもなくサービスがスタートします。

新刊『みどりのくすり箱がひらくケアのかたち』は、そのブランマグノリアがめざす“未来”を、森田さん自身の物語と関係者のインタビューを通して浮き彫りにした一冊です。

今回のイベントでは、本書の内容とともに、ブランマグノリアで日々のケアに使われているケアプロダクト「メソワン(MESOINS)」も紹介されました。

森田さんとともにイベントに登壇したのは、そのメソワンの開発をすすめた医療法人社団八千代会理事長の姜慧(カン・ヘ)さんです。メソワンは八千代会の病院で臨床データを集め、医療・介護・看護の現場で安心して使えるケアプロダクトとして商品化(その経緯はぜひ、本書で!)。入浴剤や口腔ケア、トリートメントオイルなどがラインナップされています。

森田敦子さん(左)と姜慧さんによるトークショーに、多くの女性が参加しました。

「メソワンがブランマグノリア実現のカギだった」
そう森田さんが語るほど、大きな役割を果たすアイテムであり、その開発を牽引した姜さんは、まさに森田さんの盟友なのです。

姜さんからは、メソワンが高齢者のむくみや肌の乾燥のケア、皮膚の保護に高い効果を発揮すること、肺がんの患者さんの最期を穏やかなものにできたこと、ハードな勤務をこなす看護師自身も愛用していることなどが語られました。

百聞は一見にしかずと、来場者の方々にもメソワンを体験してもらう場面も。みなさん、トリートメントオイルの浸透を確かめるように手を合わせたり、香りを確かめたり。会場にほんのりとやさしい香りが漂います。

トリートメントオイルや入浴剤などが紹介されるなか、とくに注目を集めたのが「メソワン アワ」でした。

「メソワン アワ」は、泡がさらさらとした液体へ変わるボディソープで、東京大学の教授が「60年変わらなかった陰部洗浄が変わる」と評した製品です。

森田さんは自ら腕を使って実演しました。アワからゆっくりと水へ変わっていく様子を披露します。軽く拭きとりうるおった手を見せつつ、さらに、ぺろりと舐めてみせました。安心できる成分だけでできている証でもありますが、会場には驚きと笑いが広がります。

ハイブランドのショップも並ぶ新潟伊勢丹1階で、「おむつ」や「陰部洗浄」といった言葉が飛び出します。けれど、森田さんに遠慮はありません。なぜなら、それはけっして恥ずかしいことではないからです。

3月4日~3月10日まで、新潟伊勢丹で開催されたフェムケアイベント「センシュアル・ライフ in Niigata」。ハーブや精油をはじめ、女性のウェルネスをかなえるフェムケアアイテムや森田敦子さんの書籍が紹介されました。


「“下の世話”というけれど、そんな言い方を私は変えたい。命が生まれる産道でもある。シモどころか“上”なんです」
その言葉に、みなさん、うなずいていました。

1時間のトークイベントはあっという間に終了。その後、ほとんどの来場者が2階で開催されていたフェムケアのPOP UP STORE「センシュアルライフ in NIIGATA」へと足を運びました。

そこでは森田さんや姜さんが、メソワンの使い方などを直接レクチャーします。話は尽きることなく、来場者のさまざまな悩み相談へと発展していきました。

イベントの最後、姜さんは本書について次のように語ってくれました。
「厚労省は2026年に入り、医療・介護の基本方針として地域を『中山間・人口減少地域』『大都市部』『一般市など』の3類型に分ける方針を打ち出しています。

それは、人が集う場づくりを意識する山間地の長野県大町、相談やコーディネートを主軸に行なう東京、地域を支える存在を目指す豊橋と、3拠点で展開するブランマグノリアのコンセプトそのものです。国の方針に対して、ブランマグノリアがモデルをすでに提示しているとも言えます。

そこに森田敦子さんの視点——植物療法を取り入れたケアが加わり、大きな社会課題を解決するヒントとなるはず。それがこの本に書かれています。介護や病気、入院は、誰にとっても突然やってきます。こうした本と森田敦子さんの存在が結びついていくことを、現場から強く願っています」

一方、森田さんはこんな言葉でイベントをしめくくります。
「“みどりのくすり箱”には鎮痛剤や湿布が入っていてもいいんです。でも、一緒にユーカリやティートゥリー、エキナセアといった自然ぐすりや、メソワンを入れておいてほしい。そうした“みどりのくすり箱”を携えて、まずは自分をいたわってほしいのです。妊娠・出産・子育て、それから介護まで、女性は一人でがんばってしまいがち。 だからこそ、『まずは自分』なんです。自分が元気であれば、子どもたちや家族をいたわる存在になれます。私たちの手のぬくもり、柔らかい肌触りが、次の未来をつくっていく——私はそう思っています」

おりしもこの日は、国際女性デー。ミモザの日にふさわしい、あたたかなイベントとなりました