40歳をすぎたあなたが結婚をつかむための17か条 超実践編

40歳をすぎたあなたが
結婚をつかむための17か条 超実践編


第15回(2025.6.6)

勇気を出して「こんにちは」を言うべし

婚活をがんばっている人の9割は「出会いがない」と言います。あなたもそうですか? だとしたら、その甘ったれた考えを今すぐ捨ててください。

20年ほど前のことです。たかの友梨さんの講演会に行きました。彼女の成功の秘訣を聴けると楽しみに行ったのですが、思いがけないエピソードに私は打ちのめされました。
なんと、たかのさんは、スタッフたちに「新幹線に乗ったら隣の人に『こんにちは』と3分以内に挨拶しなさい」と常々言っていたというのです。「何を言っているの?」と一笑に付す人もいるでしょう。そんな恥ずかしいことできないと思う人もいるでしょう。しかし、その無謀な教えを守り、隣に座った人と結婚することになったスタッフが何名かいたというのです!

「そんな偶然、私には起きない」と思いますか? でも考えてみてください。あなたのまわりにはすでに、似たような「奇跡」を起こしている人がいるのではないですか?
私の友人の友人は、ネット上で思いきって連絡してみたフィンランド人と長くやり取りを続け、ついには結婚。今はフィンランドで幸せな生活を送っているそうです。
また、私の知人は、引っ越した街の小さなバーにふらっとひとりで入り、たまたま隣に座った人に話しかけたことがきっかけで結婚しました。
さらに私自身も、夫との出会いは忘年会でした。酔って隣のグループにいた人たちの輪の中に乱入した私(恥ずかしながら以前はよくそういうことをしていました……)。何を話したかよく覚えていませんが、その中に、のちに夫になる人がいたのです。

40代になると、多くの女性が相手に期待しすぎます。口には出さないものの、完璧な相手を求め、「今の私ならまだイケる」という幻想にとらわれて、目の前の可能性を見逃しているのです。
何度でも言います。現実を見てください。婚活市場において40代女性の立場は厳しいと言わざるを得ません。だからこそ、婚活で意図的に出会う人を待つのではなく、自分から出会いを作ることを忘れてはいけません。意識的に「こんにちは」を言う勇気が必要なのです。

今の時代、見知らぬ人に声をかけるのは怖いこと。むやみに他人に声をかけることへの警戒心も理解できます。しかし、「袖振り合うも他生の縁」という言葉があるように、人との出会いは単なる偶然ではないのです。
なのに、街を歩けば多くの人が、隣に人がいるにも関わらず自分のまわりにバリアを貼るかのようにスマホに目を落とし続けています。その姿は「話しかけないでよ」とでも言いたげに見えます。
研修会などの集まりでもそうです。同じテーブルに座っているのに、誰も口を開かずスマホを見て自分の殻に閉じこもっています。司会者に促されてやっと口を開くといった具合です。

翻って、70~80代の女性たちの行動を見てください。彼女たちは、バスを待つ列で隣になった人と、自然に話しています。バスに乗っても、まるで昔からの友達だったかのようにおしゃべりを楽しんでいます。まさに、偶然の出会いを必然に変えているのです。

そう、出会いは待っているだけではやってきません。もう時間を無駄にはできません。よっぽどのことがない限り、話しかけたぐらいで危ない目に遭うこともありません。今日から、あなたも「こんにちは」と言う勇気を持ってみませんか? その小さな勇気が、思いもよらない幸せへの扉を開くかもしれないのです。

 

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 桜野かほり(さくらの・かほり)
1966年生まれ。心理カウンセラー。ビジネスシーンを中心にこれまで8万5千人のメンタルケアを行ってきた。ペットのうさぎに癒されながら、難関資格取得を目指す夫のサポートをゆるゆる実践中。「あげまん道」を究めるのが次なる目標。