40歳をすぎたあなたが結婚をつかむための17か条(back)

40歳をすぎたあなたが
結婚をつかむための17か条


  第一回(2017.03.14)

 49歳と8か月――。私が結婚した年齢です。50の大台に乗る一歩手前で、ようやく嫁に行けました。20代の頃から結婚願望を強く持っていましたから、苦節20数年。それはそれは苦しく険しい道のりを歩んでまいりました。
 40代以降で結婚できる確率は、1~2%と言われています。有名人が40~50代で「大人婚」したなんてニュースを見ると、「いつか私も」という希望が湧いてくるかもしれませんが、現実はそんなに甘くはありません。実際、私の周囲でも40歳を過ぎて結婚にこぎつけた人はとても少ない。結婚したくてたまらないのに、恋人すらいない人がゴロゴロいます。ですから、50歳目前での私の結婚は、奇跡といってもいいでしょう。

 47歳と1か月。崖っぷちどころか、崖から指一本でかろうじてぶら下がっていた私の目の前に突如現れたのが、夫でした。彼は崖下に落ちんばかりの私を救い上げ、結婚してくれたのです。名づけるなら、「救助婚」です。
 果敢にもレスキューに挑んでくれた夫は、7歳年下。底抜けに明るくて、とても優しい人です。実年齢こそ私のほうが上ですが、まるで娘のようにすっかり面倒を見てもらっています。精神的支柱にもなってくれています。何より、毎日一緒にごはんを食べて、くだらないことで笑って……。まさに、「なんでもないようなこと」の幸せをかみしめています。結婚っていいもんだなあと、しみじみ感じています。

 仕事は順調でした。なのに、恋愛はうまくいかない。私のこれまでは、ずっとそんな状態でした。それなりに恋愛もしてきましたが、頑張っても頑張っても結婚にたどり着かないのです。今でこそ初婚年齢は上がりましたが、かつては25歳が結婚適齢期。30代前半になるとさすがに焦りはじめ、自分に何か問題があるのではないかと考えるようになりました。
 私は心理カウンセラーをしていますが、実はカウンセリングを学び始めたのはこのことがきっかけでした。結婚できないという自分の問題をなんとかしたくて、心理を学ぼうと考えたのです。心理を学び、書籍も読み漁って、なんとなく原因はわかっていったのですが、それでも結果は出ません。恋愛カウンセリングを得意とするカウンセラーのもとに通ったりもしましたが、願いは叶わず、とうとう40代に突入してしまいました。当然、男性からお声がかからなくなっていきます。
 地下鉄の窓に映る、疲れて垂れ下がった自分の顔に愕然とし絶望を覚えたことも、枕を涙で濡らした夜も、一度や二度ではありません。しかし私は諦めなかった。なにせビジネスでは「私の辞書に不可能という文字はない」という信念で結果を出してきた私です。だから結婚も不可能なはずはないと信じ続け、結果を出したのです。
 とはいえ、40歳を過ぎた女がただただ信じてさえいれば結婚できるわけではありません。そこに至るには、いくつかの自己変革が必要です。心理を学び、私なりに編み出して実践したその自己変革方法を、「40歳をすぎたあなたが結婚をつかむための17か条」として、この連載で披露していきます。
 もう私には結婚は無理……と諦めかけているあなた。どうぞ諦めないで。大丈夫、あなたもきっと、幸せな結婚ができます。


  第二回(2017.04.28)

第1条 美の追求を忘るべからず

 なんだか急に増えてきた白髪。額にはうっすらと横じわ。あなたはきっと、自分の身に起こったその現実に愕然としていることでしょう。真実を認めたくないという気持ちは、真実から目を背けさせます。よってあなたが鏡を見る時間は、以前と比べて格段に減っているはずです。
 しかし! 断言しましょう。その逃げの姿勢こそが、あなたを結婚から遠ざけていることを。
 カウンセリングでは、問題を解決するために、クライアントにまず問題をじっくり見つめてもらいます。そして、問題の中に潜んでいる解決のタネを見つけ、そこから花を咲かせるにはどうしたらいいか、一緒に考えていくのです。
 ですから、今のあなたがしなければならないことは、ありのままの自分から目をそらさず、じっくり眺めること。そして、それをどう「未来のキレイ」に生かすのかを考えるのです。

 私の夫は7歳年下です。彼は私に、「いつもキレイにしていてほしい」と繰り返し言います。そして、こんなことも言います。「俺がかほりを選んだ理由のひとつは、見た目がおばちゃんっぽくなかったからだよ。実年齢なんて関係ないんだよ」と。
 厳しい現実をつきつけますが、なんだかんだ言って、「女性は見た目」です。婚活において、女性は男性の年収を気にしますが、男性は女性の容姿を気にするのです。
 もちろん最終的に一番大事なのは中身ですが、出会いの時点で印象を決めるのは、見た目です。あなたがどんなに素晴らしい人柄の持ち主であったとしても、いかにも「結婚も恋愛ももうあきらめました」的なルックスだったら、誰もあなたを選んではくれません。神様だってさじを投げますよ。

 私は実年齢よりもかなり若く見られます。夫も、出会ったときには、同年代か少し年下かと思ったそうです。童顔というアドバンテージはあるのですが、それでも、メイクやファッションに関しては、あれこれと研究を重ねてきました。大手化粧品会社のメイクレッスンに行ったり、スタイリストにファッションのアドバイスをもらったりと、それなりにお金もかけました。
そしてわかったのは、「トータルでキレイに見える」ようにすればいいのだということ。顔の造作やしわの本数なんて無問題。「キレイな人」に見せる工夫をするのです。
 その秘訣をひとことで言うなら、個性を生かすこと。自分の持ち味に合った髪型やファッションをする、ということです。“美魔女”のような髪型やファッションが似合う人はそれでいいですが、似合わない人がやったら、時代遅れのケバいおばさんになるだけ。あなたにはあなたに合った髪型やファッションがあるのです。
 それを見つけるために、まずは人の意見を聞きましょう。例えば美容室に行って、美容師さんに「どんな髪型が似合いますか?」と聞いてみます。プロならではの提案をしてくれますから、その通りにしてみるのです。服選びに関しては、はっきりモノを言ってくれる友達に聞くのもいいですし、今はパーソナルスタイリストもたくさんいますから、一度サービスを受けて、どんな服装が自分を輝かせてくれるか診断してもらってもいいかもしれません。
 くれぐれも、女性誌に載っている「モテファッション」はマネしないこと。40歳を過ぎた女性が、ひらひらブリブリのファッションなんかしていたら、イタいだけ。そもそも、女性誌のファッションは女性スタッフが考えたもので、実は男性は、シックでスマートなファッションが好きだったりするのですよ。
 今、ここにあるものをどう生かすか――これこそが、成功の秘訣。いわんや婚活においてをや。


  第三回(2017.05.31)

第2条 年齢を誇りにするべし

 婚活市場において、女性は年齢が上がれば上がるほど価値が下がる。そんな“常識”があります。確かに、人間の本能を考えれば、若くて体力があり生殖機能も高い若い女性を男性が選ぼうとするのは納得がいきます。パンと張った肌やシワのないみずみずしい容姿に生命力を感じるのも、当然といえば当然です。だからこそ、あなたは「こんな年になってしまった私と結婚してくれる人はきっといない……」と唇を噛んでいるのでしょう。
 数年前の私もそうでした。40歳をはるかに超え、肉体的な衰えを感じ、気力も低下しはじめて、結婚はおろか恋愛への意欲も自信も失いかけていました。残りの人生をひとりで過ごすことになるのかもしれない、ならば、いかに人様に迷惑をかけずに死んでいったらいいのか……そんなことばかりを考えるようになりました。「婚活は諦めて終活したほうがいい」と、本気で思うようになっていたのです。でも、そんな私でも、数年後には結婚に至ったわけです。その理由のひとつは、「年齢に誇りをもっていた」ということだと思っています。

 日本の男性は昔から、若い(幼い)女性が大好き、と言われてきました。昨今のアイドル事情を見るにつけ、それはますます加速しているんじゃないかと思わざるを得ません。「子孫を残したいという本能に加えて、そういう風潮がある限り、年齢を重ねた女性は不利。いっそ国際結婚を狙おうかしら」という思いが頭をよぎったことがある人は少なくないでしょう。
 しかし、よく考えてみてください。男性がパートナーに求めるものは、若さだけではありませんよね?
 結婚相手に求める条件を訊くアンケートの結果などを見ても、上位にくるのは、「価値観が合うこと」「思いやりがあること」「癒し」などです。「若さ」などという文字はどこにも入っていません。少なくとも、絶対に子供が欲しい男性以外は、年齢以外のものを重視しているのです。それに、先が見えない時代であるがゆえか、女性に経済力や包容力を求める男性が増えているようですし、「年上女性が好き」と言う男性も意外に多いのです。
 そのひとりが、私の夫。彼は「年上の女性が好き」と公言しています。「自分が子供だから」と笑いながらその理由を話しますが、同時に、「経験を重ねた女性と話すのは面白い。若い女性は話しても物足りない」などとも言います。

 結婚とは、「結局のところ、ごはんと会話だ」と言った人がいます。全くその通りで、ごはんをおいしく食べられて、楽しい会話ができる相手でないと、生活を長く共にしていくことはできません。若いからといって、ごはんと会話が楽しくなるわけではありません。おいしいごはんが食べられ、豊かな会話を持続させるのに必要なのは、安定した経済と人間性です。年齢なんてものは長い結婚生活においては、まったくもって意味がなく、しっかりと地に足をつけて生きているかどうかのほうがよっぽど大切なのです。
 心が成熟した男性は、それをちゃんとわかっています。だから彼らは、年齢がいくつであろうが、豊かな会話ができ、楽しい時間を共有できる女性を選ぶのです。
 年齢をことさら気にするのは、むしろ女性のほうなのかもしれません。勝手に年齢を気にしてセンチメンタルになったり、若作りしたり、年をサバ読んだり……そんなことは今日限りやめましょう。あなたには、若い女性にはない知恵と経験があるのです。年齢は、あなたという世界の深さ、豊かさを示す数値です。それはまさに、婚活におけるアドバンテージとも言えるでしょう。年齢を重ねた女性は市場価値が低いなんていう“常識”は、私たちが覆してしまいましょう! ぜひ堂々と、年齢を誇りにしてください。


  第四回(2017.08.09)

第3条 許す心を持とう

 知人のR子さんの話です。40代前半の彼女は、専門的な仕事をこなす、いわゆるデキる女。社内でも一目置かれる存在です。容姿も美しく、さぞかしモテるのだろうと思いきや、恋人はいないとのこと。しかも、「私はたぶん、結婚しません」と断言します。結婚願望がないというわけではなく、たぶんしない、いや、結婚には向かないだろうと自分のことを分析しているのです。
「前の彼氏が、顔を洗ったときに洗面所の床をびしょびしょにしてしまう人だったんですよ。もう許せなくて。結婚したらそういうことの繰り返しでしょう? とてもじゃないけどやっていけそうにありません」

 R子さんに限らず、「話がつまらない」「自分よりも背が低いなんてありえない」「服のセンスが悪い」「ワインも選べないなんてダサい」などなど、男性の欠点を見つけては遠ざける女性の多いこと。挙句の果てに「いい男がいない、出会いがない」と嘆いています。
時代は変化し、女性は我慢することなく、自由に生きられるようになりました。自分でお金を稼ぎ、人生を謳歌するという豊かさを手に入れたのです。R子さんのように、仕事も趣味も思い切り楽しみ、自分磨きに余念のない女性が街にあふれています。とても素敵なことです。
でも、自分を磨けば磨くほど、つまり自分に厳しくすればするほど、人は他人に対しても厳しくなってしまいます。日本の女性はとても真面目ですから、仕事もダイエットもおしゃれも趣味も、完ぺきを目指して頑張ります。なのに、目の前に現れた男性は自分のようには頑張っていない。こんなこともできないの? あんなこともダメなの? どうして? そんなふうに相手に心の中でダメ出しをし、距離を置いてしまう……。デキる女性ほど、そうなりがちです。頑張ったがゆえに、許せないものが増えてしまう――豊かな時代ならではの悲劇かもしれません。

 私が尊敬する女性が、以前、こんなことを言っていました。「結婚って、どれだけ許せるか、だと思う」。当時の私は、「許せない」がたくさんある女でした。だからそのときは、この言葉にはピンときませんでした。
しかしその後、夫と出会います。夫は、育った環境も生きてきた場所も、考え方も生き方も、何もかもが私とは衝撃的なほどに違う、まさに異星人のような人。はじめのうちは、小さなクセから日常の過ごし方に至るまで、さまざまなことが気になり、「この人のことは許せないかもしれない」と悩みました。激しい喧嘩もずいぶんしました。もうダメだ、と諦めかけた瞬間も何度もありました。
 しかしそのたびに、あのときの女性の言葉を思い出し、気になる部分を許し、受け入れる努力をし続けたのです。少し時間はかかりましたが、結果的に穏やかな暮らしを手に入れることができました。
「価値観の合う人と結婚したい」という人がいますが、価値観が全く同じ人なんて存在しないと思ったほうがいいでしょう。価値観が違うからこそ、新たな発見がある。異物を受け入れ、許す過程の中でこそ、人は成長するのです。
「あれも嫌、これも嫌」なんて言っていたら、いつまで経っても結婚できません。できたとしても、許す心がなければ、やがて破綻します。幸せな結婚をするために、まずは、近くにいる人を許す練習をしましょう。会社の人でも友達でも誰でも構いません。「この人、気になるところもあるけど、それでもOK」と考え直してみます。そんな練習を繰り返していくことで、心ときめく男性が近くにたくさんいたことに気づくでしょう。


  第五回(2017.09.07)

第4条 女磨きは結婚を遠ざける!?

「女子力」なんていうわけのわからない言葉が独り歩きし、振り回されている「自称女子」も多いことでしょう(40歳過ぎて自分のことを女子と呼ぶのは、普通に考えて恥ずかしいのでやめましょうね)。
 美しい容姿に加え、ファッションセンス、家事能力、気くばり力、コミュニケーション能力、愛嬌などなど、イマドキの女性はあまりにも多くのものを求められている……なんて言われていますが、本当にそうでしょうか?

 女性がまだまだ社会で活躍なんてできなかった時代、女性たちが目指すのは、立派な主婦となり母となることでした。だから、花嫁として選んでもらえるよう、料理を習ったり花道・茶道などの教養を身につけていたわけです。お見合いが主流だった当時は、家事やお花ができることが、選ばれる条件のひとつだったのです。それこそが、かつての女磨きであり、それは生きる術でもありました。
 翻って、現代。私たちはどんな生き方をも選べるようになりました。本来、女性は好奇心旺盛で行動力があり、同時にいくつものことをこなせ、順応性が高い生き物。自分の母親たちが我慢してきた分まで人生を謳歌しようと、仕事ばかりかゴルフにお酒にアウトドアにと、あらゆることを満喫し始めたのです。
 そうして、さまざまなことを覚え、楽しむようになった私たち。人生を楽しんで、一流の男性をつかまえる――それが、現代の女性の目標となりました。そのために、仕事も家事の腕も趣味も見た目も向上させなきゃと、せっせせっせと自分に鞭打って頑張っているのです。「これが女磨き」と自分に言い聞かせて。
 ところが、気づけば、恋愛以外に注ぐ時間とエネルギーが増えてしまいました。また、やたらと知識が増えた分、「シャンパーニュの選び方がわからない男なんてNon!」などと言ってのける女性も急増したのです。
 仕事ができて、美しくて、教養もある。料理の腕だって相当なもの。気くばりも欠かさない。女磨きを頑張っている女性は、確かに素敵です。でも、女性としての隙がありません。シャンパーニュ~の例のように、言葉の端々に男性を蔑む態度が垣間見える人もいます。そのような女性に、果たして男性が近づくでしょうか。自分のパートナーにしたいと思うでしょうか?

 何かができるようになることは素晴らしいことです。でも、人が愛される理由は、「可愛げ」です。可愛げは、「できない」「ダメ」な部分にあるのです。バカな子ほどかわいいと言う言葉があるように、どこか抜けていたり、苦手なものがあったり、イメージを壊すようなところがあったりすると、なぜかその人に親近感と好感を抱くものです。あなたが過去に好きになった人にも、きっとそんな部分があったことでしょう。そしてそれこそが、その彼の魅力だったのではないですか?
 女磨きが婚活には必要!と勝手に決めつけているのは、むしろ私たち女性のほう。男性は、女性たちに、完ぺきさなど求めていません。ダメで、できなくて、自分を頼ってくる可愛げを求めているのです。

 というわけで結論です。女磨きなんてしなくていいんです。女磨きしているはずなのに、ちっともご縁がない、という人は、即刻頑張るのをやめましょう。
もちろん、やりたいことを思いっきり楽しむのはいいけれど、婚活のためにあれやこれや頑張る必要なんてありません。容姿に自信がなくたって、ちょっとぐらいシワがあったって、はつらつとした生命力を感じられればそれでOK。シャンパーニュの知識なんて、婚活においては何の役にも立ちません。それよりも、あなたのダメさを認めて受け入れましょう。それが、隙になり、男性から声がかかることが増えるかもしれませんよ。

 

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 桜野かほり(さくらの・かほり)
1966年生まれ。心理カウンセラー。ビジネスシーンを中心にこれまで8万5千人のメンタルケアを行ってきた。「メンタルヘルスを保つのも男性の胃袋をつかむのも食事(料理)」が信条で、趣味の料理の腕に磨きをかける毎日。実年齢よりも10歳ほど若く見られるのが自慢。