書 籍
弱者の勝利学
田淵 俊彦 著
四六判並製 280頁
定価:1,400円+税
ISBN:978-4-908925-94-8
「自分は勝ち組」と思ってない人、おめでとう! 「弱者の発想」が創造性と幸福を生む。弱者代表のテレビ東京で、日本一豊富な秘境取材歴を誇る“辣腕”プロデューサーが、面接・プレゼン・ビジネスに生きる「実践スキル」と、「発想」と「表現」の秘密を公開!
2023年春に卒業予定の学生を対象にした「就職ブランドランキング調査(2022年4月発表)でNHKや民放各局を抑え、テレビ東京が業界トップに! テレビ業界の「弱者代表」のテレ東が「業界1位」の人気を獲得できた秘密とはいったい?
著者はテレビ東京制作局企画委員、プロデューサー。業界最後発・最小、最弱であったテレビ東京に入社後も、制作プロダクションへの出向など、「弱者中の弱者」としての道を歩んできた。多岐にわたるドキュメンタリー取材歴の中でも、際立つ履歴は、90カ国以上、世界中の秘境という秘境を訪ね、均一的な文明の枠を超えた人間の発想の豊かさ・奥深さに触れてきた経験と言えるだろう。
本書は、弱者による必勝法といっても、ランチェスター戦略のような数理モデルに基づくテクニック本ではない。基盤となっているのは、世界中に生きる人間たちの、崇高で感動的な生き様を無数に見つめてきた人の柔らかな視点であり、本当の豊かさの本質を感じ取った人による幸福論である。
人間は、豊かな物に囲まれているから幸福なのではない。生涯使いきれない額の貯蓄を持ちながら、孤独で不幸な人生も一方にある。何か制限を受け、「弱者」としてのスタートラインに立ちながら、物質的な豊かさや権力を備えた「強者」を凌ぐ発想や表現技法を得て、自分と周囲を幸福にする方法もあるということを示すのが本書だ。
就職活動やビジネスの局面でなかなか成果が出ない人、自分に対する評価がネガティブになりがちな人に、「思いもかけない発想」で逆転の糸口をつかむ方法を提案する。秘境という厳しい環境の中で幸福に生きる知恵を持つ人たちから学んだエッセンスが、ここにある。弱者にこそチャンスがある。未知の問題を解決するための創造性は、テレ東的リセット発想によって得られるという、勇気と元気が出てくる本。
■ 目次
はじめに
「弱者」のあなた、「おめでとうございます!」
1章 「弱者の法則」の発見
「最弱の会社から、さらに出向」という、「どん底」の現実が気づかせてくれたもの
2章 「秘境の人々=弱者」が、教えてくれたもの
過酷な大自然で鍛え上げられた、ホンモノの「発想力」
3章 「弱者」が「強者」に勝つ法則
弱小・テレ東が人気ナンバー1になった、“逆転発想の”秘密
4章 “弱者が勝つ”ための発想法講座
概論編Ⅱ トレーニング編 ①「観る力」②「表現する力」
5章 「弱者」がアピールで勝つための実践スキル
1「面接」編 2「プレゼンテーション」編
あとがき
——想像力が飛躍的にアップする、「弱者の心得」
■著者 田淵 俊彦 Tabuchi Toshihiko
1964年兵庫県生まれ。慶應義塾大学法学部を卒業後、㈱テレビ東京に入社。主として世界各地の秘境を訪ねるドキュメンタリーを手掛けてきた第一人者。訪れた国は100カ国以上。一方、社会派ドキュメンタリーの制作も意欲的に行い、「連合赤軍」「高齢初犯」「ストーカー加害者」などの難題にも挑む。『迷路の出口を探して』(Ⅰ
ストーカーの心の奥底を覗く:Ⅱ ストーカー 最新治療70日間)で2015年ギャラクシー賞、『障害プラスα 自閉症スペクトラムと少年事件との間に』で2017年ギャラクシー賞など受賞歴多数。
現在は、㈱テレビ東京制作局企画委員、プロデューサー。多くの大学の非常勤講師として、「コンテンツプロデュース」「メディア論」「メディア・リテラシー」などの講義も継続している。
著書に『発達障害と少年犯罪』、『ストーカー加害者 私から、逃げてください』『秘境に学ぶ幸せのかたち』等。発売されている映像作品に『世界秘境全集
第一集、第二集』『黄金の都・バーミヤン〜三蔵法師が見た巨大仏』『風の少年~尾崎豊 永遠の伝説』他。
日本文藝家協会正会員、日本映像学会正会員、芸術科学会正会員、日本映画テレビプロデューサー協会会員。