書 籍
隣国ロシアとの知られざる外交史
鈴木荘一 著
四六判並製 256頁
定価:1,800円+税
ISBN:978-4-910818-23-8
「怖い国。どうにも好きになれない」……ソ連時代の記憶を含めて、そんな強烈な負のイメージとともに語られるロシア。わが国は、この大国を長く「おそロシア」と考え、誤解してきた。
しかしトランプ2.0で、世界の対ロ政策は確実に激変する。BRICSを牽引するこの隣国と日本はこれからどう向き合うべきなのか? 行き違いの連続だった両国間の外交史を江戸中期から検証した結論は、「ロシアと相互理解のチャンネルを築き、手を携えて未来に向かうべきだ!」
誤解を解き、両国間の新たな関係構築を提言する画期的論考。
■ 目次
序 章 なぜ、日本は鎖国政策を始めたのか?
第一章 日露外交の夜明け
鎖国日本の扉を最初にノックしたロシア
寛政の遺老が形作った対露外交を台無しにした愚政
苦難に満ちた天保の改革の意味とは
第二章 迫りくる開国と英米の傲慢
遅れた日露和親条約
運命のシベリア鉄道計画
謀略の国・イギリスが招いた大津事件
第三章 戦争の世紀へ──恐れられ、孤立する日本
三国干渉と黄禍論
日露の運命を変えた義和団事件
起きないはずだった日露戦争
革命のロシアとアメリカの日本支配計画
■著者 鈴木 荘一(すずき そういち)
1948年生まれ。東京大学経済学部卒業後、日本興業銀行入行。審査、産業調査、融資、資金業務などに携わる。2001年に退職後は、少年の頃から独自に進めてきた歴史研究に専念。現代の政治経済状況が、過去の歴史のどの流れに強く影響されているのかを、日本史と世界史を並行して俯瞰する複合的視点に基づく歴史観は強い共感を得てきた。「幕末史を見直す会」代表。
著書に『勝ち組が消した開国の真実』『日露戦争と日本人』(以上、かんき出版)『日本征服を狙ったアメリカのオレンジ計画と大正天皇』(経営科学出版)、『昭和の宰相 近衛文麿の悲劇』『名将 山本五十六の絶望』(以上、勉誠出版)、『鎖国の正体』(柏書房)、『名将 乃木希典と帝国陸軍の陥穽』『平和の武将 徳川家康』(以上、さくら舎)、『ロシア破れたり』『満洲建国の大義』『明治維新の正体』(以上毎日ワンズ)、『明治から大正の危機を救った大隈重信の功績』(共栄書房)、『アヘン戦争からの明治維新』(彩流社)、『遊王将軍・徳川家斉の功罪』(花伝社)等多数。