書 籍
ペニスカッター
和田耕治・深町公美子 著
四六並製 224頁
定価:1,400円+税
ISBN:978-4-908925-44-3
ブックデザイン:中川真吾
ペニスカッター
性同一性障害を救った医師の物語
600人以上の「性転換手術(性別適合手術)」を行った、伝説の医師。
なぜ53歳という若さで非業の死を遂げたのか?
たとえ罰せられても医師として覚悟の上――。
信念をつらぬいた医師の感動ノンフィクション。
日本の「性転換手術」の先駆者、和田耕治。当時、「性転換手術」は約30年間もタブー視されていた。しかし、ガイドラインに束縛されることなく、和田医師は自らの哲学のもと、性に悩める患者を救い続けてきた。学会や社会からは異端視されたが、ジェンダーに悩む多くの人々に尽力的かつ安価に、医療手術・整形手術・性転換(性別適合)手術などを行い、ニューハーフたちからは「赤ひげ先生」と慕われていた。53歳という若さで非業の死を遂げた医師の生涯が、今よみがえる!
◆編集者からひとこと
故・和田医師(1953~2007年)の生前に残した記録(ブログ・家族、関係者の証言、裁判記録)をもとに構成し、和田医師の生涯に迫る。2018年4月、日本では適合手術に保険が適用されることになったが、その是非が問われている。今こそ問いたい、性とは何か。生とは何か。「たとえ罰せられても医師として覚悟の上。国や法律ができる前から医療は存在してるんだ」という医師の信念に強く揺すぶられる、肉迫の一冊。
◆著者 和田 耕治(わだ・こうじ)
1953-2007年。性転換(性別適合)手術の第一人者で、大阪市北区の美容・形成外科「わだ形成クリニック」の院長を務めた。宮崎県延岡市出身。群馬大学医学部を卒業後、東京逓信病院、東京警察病院、大手美容クリニックを経て、1996年に大阪で開業。1997年に日本精神神経学会が「性同一性障害に関する診断と治療のガイドライン」を策定した後も、ガイドラインに束縛されることなく、患者の希望に沿い性転換(性別適合)手術を行った。その手術数は国内で600人以上。学会や社会からは異端視されたが、ジェンダーに悩む多くの人々に尽力的かつ安価に、医療手術・整形手術・性転換(性別適合)手術などを行った。2007年、自身の病院で突然死した。
◆著者 深町 公美子(ふかまち・くみこ)
群馬県前橋市出身。就職先の群馬大学で、学生の和田耕治と出会い結婚。現在は鍼灸師、認定エステティシャン、東洋アロマセラピスト、薬膳五味五色コーディネーター。鍼灸(東京医療専門学校)、美容(SABFA)の学校を卒業後、A-ha(アハ)治療室開業。著書に『押せば変わる! 美人のツボ100』(集英社)、『体と心にきく毎日のツボ』(集英社・セブン&アイ)、料理本『冷え冷えガールのぽかぽかレシピ』(主婦の友社。韓国・台湾でも発売)などがある。大手企業マガジンではツボやアロマの連載、女性誌、健康雑誌では美容・健康に関する特集や別冊付録を数多く手がけている。