書 籍

方丈社書籍

朝、目覚めると、戦争が始まっていました

編者:方丈社編集部編
四六並製 160頁
定価:1,200円+税
ISBN:978-4-908925-34-4

 

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朝、目覚めると、戦争が始まっていました

あの日のこと。
昭和16年12月8日、太平洋戦争勃発。あの日、日本人は戦争をどう感じ、何を考えたのか? 当日の知識人・著名人の日記、回想録から偽らざる戦争の実感を甦らせる。
付録:太宰治短編小説『十二月八日』。

「きょうの日記は特別に、ていねいに書いて置きましょう。昭和十六年の十二月八日には日本のまずしい家庭の主婦は、どんな一日を送ったか、ちょっと書いて置きましょう。もう百年ほど経って……こんな生活をしていたという事がわかったら、すこしは歴史の参考になるかも知れない。」(太宰 治『十二月八日』より)

 

◆HONZに書評が掲載されました!(8/9)

 

目次

ラジオニュース(午前七時)
吉本隆明/鶴見俊輔/加藤周一/黒田三郎/ピストン堀口/新美南吉/岡本太郎
ラジオニュース(午前十二時・東條英機首相演説)
野口冨士男/竹内 好/埴谷雄高/保田與重郎/中島敦/火野葦平/亀井勝一郎
ラジオニュース(午前十二時三十分①)
高見順/坂口安吾/伊藤 整/神山茂夫/木山捷平/阿部六郎/古川ロッパ/島木健作
ラジオニュース(午前十二時三十分②)
今日出海/山本周五郎/上林暁/中野重治/矢部貞治/井伏鱒二/横光利一
ラジオニュース(午後三時)
尾崎士郎/金子光晴/獅子文六/近衛文麿/河合栄治郎/清沢洌
ラジオニュース(午後五時)
青野季吉/中江丑吉/室生犀星/木戸幸一/長与善郎/折口信夫/木下杢太郎
ラジオニュース(午後七時)
東條英機/高村光太郎/秋田雨雀/斎藤茂吉/松岡洋右/永井荷風/正宗白鳥
ラジオニュース(午後九時)
真崎甚三郎/徳田秋声/鶯亭金升/幸田露伴/徳富蘇峰
「十二月八日」太宰 治
略歴一覧
解説:武田砂鉄

 

編集者からひとこと

 意外なことだが、知らないうちに始まっていた太平洋戦争に、多くの国民、知識人は感動した。戦争を体験したことのない世代が、ほとんどとなりつつある現在、日本が体験した直近の戦争を振り返り、「あの日、日本人は戦争をどう感じ、何を考えたのか?」を追体験してみるという意図のもとに、本書は編まれた。太平洋戦争の勃発に、短編小説『十二月八日』で応えた太宰治は、こう書いている。「きょうの日記は特別に、ていねいに書いて置きましょう。昭和十六年の十二月八日には日本のまずしい家庭の主婦は、どんな一日を送ったか、ちょっと書いて置きましょう」。太宰治が書き、伝えようとした言葉を、77年後の私たちは、どう受けとるのだろうか。